HYLOGICS

今後は各分室にコンテンツを移して、ここは雑記や暮らしを中心としたライフログ的な何かにしていく予定です。

「新世界より」完走の感想(ほぼネタバレなし)

はじめに

ボノボへの深刻な風評被害

あ、真面目なPVも貼っておきます。

目次

解説

本作では現代から1,000年後の未来を舞台とし、呪力(サイコキネシス)を持った「人間」の僅かな生き残りがかろうじて社会を維持しており、彼らは自分たちの社会を守るために厳しく律法を強いている。無垢な子供だった早季たちは謎の生き物「ミノシロモドキ」と出会ったことにより自分たちの歴史の一端を知る。

事情を知りつつも子供を誘導する大人たち、人間に面従腹背な言動をするとされる胡散臭いネズミたち、若さゆえの情動などが複雑に絡み合い、翻弄されつつもそれらは年月を経るにつれやがて大きな事件を織り成していくのであった。

視聴の経緯

地上波放映時はダラ見&飛び飛びの視聴で個人的に評価は高くなかったものの、最終回で評価が一転。再視聴したいと思いながらもなかなかその機会に恵まれなかったのだが、年始にニコニコ動画で一挙放送をやっていたのでタイムシフトで視聴。こういう時はプレミアム会員で良かったと思う。

感想

前半を見ている限りではサイエンスホラー、または管理社会の恐怖を描いたディストピア、はたまた少年少女の冒険活劇を描いたジュブナイル作品のような印象を受けたが、後半の怒涛の展開により実はそれらは全て伏線に過ぎず、この物語の本質は二つの異種族間の葛藤だったのだと思うに至った。

倫理と教育の奇跡的なバランスの上で成り立つ社会の中で、不幸な掛け違いの連鎖がドミノ崩しのようにそれらを壊していく。蟻の一穴というには悪意的で、また彼らの社会はあまりにも脆弱すぎた。

大人達もただ子供を律しているのではなくそれぞれ事情があり社会秩序を守る必要があり、それらが描写の端々から汲み取れるようになっている傑作だと思います。惜しむらくは本編が取っつきづらい作品であるということ、直截的な解説を避けたために初見ではわかりづらい構成になっていること。

一貫して観るとまだわかりやすいのですが、1話ごとに1週おくような地上波アニメ向けの作品としては厳しい作品。要するに「わかりやすい作品ではないため埋没しがち」な非常に勿体ない作品です。ぜひDVDやBDなどで自分のペースで視聴して欲しいところ。

TVアニメ「新世界より」ED主題歌「割れたリンゴ」「雪に咲く花」

TVアニメ「新世界より」ED主題歌「割れたリンゴ」「雪に咲く花」

また、原作も押さえておくと「ここの描写はこういう意味なんだな」と一層楽しめると思います。そういう意味では割と上級者向けの作品なのかもしれない。

新世界より(上) (講談社文庫)

新世界より(上) (講談社文庫)

新世界より(中) (講談社文庫)

新世界より(中) (講談社文庫)

新世界より(下) (講談社文庫)

新世界より(下) (講談社文庫)

結論

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https://twitter.com/taezakinZ/status/548815240331149315/photo/1

教育の重要性!!

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