HYLOGICS

今後は各分室にコンテンツを移して、ここは雑記や暮らしを中心としたライフログ的な何かにしていく予定です。

10.1インチの液晶ペンタブレット XP-PEN Artist10S V2レビュー

ガジェット

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前置き

普段はCintiq 13HDを使ってるのですが、数日ほど自宅を留守にすることになりまして。

その間絵を描くのを我慢しようかとも思ってMacbookproだけ持って出かけたもののどうにも落ち着かず。最近中国製の液タブがアツいという話を聞いて気になっていたこともありXP-PEN Artist10S V2を衝動買いしてしまいました。禁お絵描きは半日も持たなかった。。。

前々から絵描きによるCintiqと中華液タブを比較したレビューを読みたかったんですがそれっぽいのを見かけることがなかったので自分で書いてみることにしました。

ということで３〜４日ほど使ってみた感想です。

良いところ

軽くて小さい

液晶面が10インチということもあり軽くて小さいです。 ベゼルが大きいので横幅は13インチのMacbookproと同じくらいになってしまいますが、これくらいなら膝の上に乗せて描くのも余裕です。

ケーブルの取り回しが楽

Wacomの旧Cintiqはケーブルがすごい邪魔くさいんですがArtist10S V2はケーブルがスリムで取り回しが楽。

PCに刺すHDMIとUSBケーブルに電源用のUSBケーブルを加えて３本のケーブルを刺す必要があるんですが消費電力が少ないためか電源用のUSBケーブルを繋がなくても動きました。これは非常に嬉しいところ。

タブレット本体にはCintiq Proと同様USB Type-Cを一本刺すだけです。

安い

なんといっても安い。Amazonで24,000円弱でした。

XP-Pen 液タブ 10インチ 液晶ペンタブレット IPSモニター採用 クリーンキット 描画用 Artist10s V2

XP-Pen 液タブ 10インチ 液晶ペンタブレット IPSモニター採用 クリーンキット 描画用 Artist10s V2

Cintiq 13HDはかなり値崩れしてるとは言っても未だに78,000円くらいするので。。。

ワコム 液晶ペンタブレット 13.3フルHD液晶 Cintiq 13HD 【2015年モデル】 DTK-1301/K0

ワコム 液晶ペンタブレット 13.3フルHD液晶 Cintiq 13HD 【2015年モデル】 DTK-1301/K0

オプションが豊富

持ち運び用のスリーブや手袋等のオプションがついてます。地味に必要なモノなので別途買う必要がないのはお得。

イマイチなところ

スタンドが付属していない

XP-PENのペンタブ、Artistシリーズはスタンドが付属していないようで別売りのスタンドを買う必要があるみたい。 スリーブや手袋より本製品用のスタンドをセットにすべきなのでは？と思わずにはいられない。

XP-Pen Artist 液タブ スタンド 折りたたみスタンド 角度調整可能 AC18

XP-Pen Artist 液タブ スタンド 折りたたみスタンド 角度調整可能 AC18

個人的にイマイチだと思ったところ

ここから本番

視差が強い

一番ダメな点。

タブレット本体が小さいせいで画面全体を使って絵を描く必要が出てくるんだけど、視差が強くて思った場所に線が引けない。

具体的に言うと

  • ストロークの長い線を引こうとすると歪む
  • 細かく線を引いて線を繋ごうとしても視差のせいで線が繋がらずに空白が発生する
  • ポインタを視認して線を引こうとすると場所によってはペン先の影にポインタが潜り込んで見えなくなる

みたいなことが日常茶飯事に発生する。ダメ元で１０回くらい調整してみましたがダメ。

ただ、

  • 縮小してかなり粗めにざっくりアタリを取って描く
  • 粗めに線を引いて消しゴムで修正する
  • 画面の特定の部分だけで線を引く
  • そもそも精度の高い絵を描かない

みたいな対応でなんとか出来なくもないです。

個人的には結構な苦行でした。。。

画面が狭い

解像度が低いので画面が狭いです。絵茶等なら問題ないんですがクリスタだとちょっと画面が狭い。

これもウィンドウを整理することで対応出来なくはないですが、そうするとショートカットキーが６個だとちょっと辛いかなという印象。

筆圧がピーキー

（一番感度が良い状態にした上で）入りが強めで抜きが弱い。

特に結構強く押す必要があるので、ツール等を押したつもりで押せてないことがしばしば。

まぁ、慣れ次第かな？

書き心地が悪い

液晶面にペン先のプラスチックがカツカツと当たる感触があんまり好きになれない。手持ちのスマホにボールペンのペン先をぶつける感触をイメージしてくれれば近いと思う。

ただこれは保護シートを貼ることで別途対応出来るとは思います。

ペンの設定項目がイマイチ

ペンの後ろの消しゴムツールがないのはまぁ良いとして（どうせ使わない）、

サイドキーに任意のキーが設定できないのは個人的には辛かったです。

（サイドキー前部にスペースキーを割り当てたいが無理。。。）

タブレット本体のショートカットキーは任意のキーが設定できる。なぜペンのサイドキーは別の仕様にしてしまったのか……？

総評

確かに液タブとして使うことも出来るけど精度には難があるし快適に描くのはちょっと辛いかな……という印象です。ざっくり言うと電磁誘導方式のデジタイザに対応しただけのUSBディスプレイという感じ。イラストよりもアートワークの現場なんかに向いてるんじゃないかな。

*1:XP-PEN Artist10S V2を使って筆圧無効で描いたGGOの娘