読書メモ - エッセンシャル思考 PART2 "見極める技術"
本日はエッセンシャル思考の読書メモ第二回になります。
前回の読書メモはこちらから。
読書メモ - エッセンシャル思考 PART1 "エッセンシャル思考とは何か" - HYLOGICS
PART1 "エッセンシャル思考とは何か"の振り返り
前回のPART1 "エッセンシャル思考とは何か"では以下の項目に触れました。
- 価値のあることにフォーカスする
- 選択とトレードオフ
- 見極め( PART2 )・取捨選択( PART3 )・仕組み化( PART4 )の3ステップ
今回読むのは上記にある「見極め」のステップに当たりますね。
多数の瑣末なことのなかから少数の重要なことを見分ける
それでは、前回に引き続きPART2を読んでいこうと思います。
第5章 孤独――考えるためのスペースをつくる
多数の瑣末なことのなかから少数の重要なことを見分けるためには、誰にも邪魔されない時間が不可欠だ。ただし、この忙しい世の中で、そんな余裕が自然に生まれるわけがない。あえて時間をとらなければ、誰も考える余裕など与えてくれない。
要約:集中するための時間と場所を自覚的に確保していきましょう。
集中せざるをえない状況をつくる
集中は向こうからやってくるものではない。だから、集中できる状況に自ら飛び込んでいくことが必要なのだ。 集中するためには、集中せざるをえない状況に自分を置くしかない。
考える時間を取り戻す
最後にゆっくり座ってものを考えたのはいつのことだろうか。通勤中や会議中にぼんやり考えるのではなく、誰にも邪魔されないスペースで、考えるためだけの時間を過ごしたことが最近あっただろうか? 刺激過多の現代にあって、考える時間を持つのは至難の業だ。
メモ:特にネットやスマホが普及してからついつい時間を浪費しがち。手が空いたらtwitter見たりはてブ見たりしています。何もせずに考える時間も重要……わかってはいるんだけど、ちょっと難しい。今度ノートPC持たずに喫茶店で考えごとをしてみようかな。
仕事が忙しくなればなるほど、考える時間を確保することがより必要になる。生活がノイズに満ちてくればくるほど、静かに集中できるスペースがより必要になってくる。
メモ:ここでは「あえて予定を入れない空白の時間をスケジュールに組み込んでおく」手法を紹介。仕事では自分が主導でスケジュールを組むことは難しくても、あらかじめ作業の見積りに(勝手に)バッファを組み込むことで応用出来ますね(これは割といつもやってる)。プライベートは欲張って色々入れた結果何も出来なくなったりするのでちょっと見なおそうと思います。
本を読む時間をつくる
メモ:ビル・ゲイツの「考える週」を例に本を読み、考える時間の貴重さを説く。まとまった時間の確保が無理でもこま切れの時間で読み進めるという手もあり。本を読むことで視野を広げ、また思考をリフレッシュする効果も期待することができます。
第6章 洞察――情報の本質をつかみとる
大局を見る
ささいなことに気をとられすぎると、大局を見失う。仕事や生き方でも同じだ。何をするときにも、すぐれたジャーナリストのように、本質を見抜く目を持たなくてはならない。
情報をフィルタリングする
ジャーナリストの目を手に入れる
- 日記をつける
- 現場を見る
- 普通を知り、逸脱を探す
- 問題を明確にする
メモ:仕事の中で本質や大局を見るということは普段から心がけていますが、普段の会話や文章の中で行間を読みつつ掛け合いしたりしていくことがちょっと苦手ですね。問答の中で軸がブレたりする。日記を振り返る習慣は確かに大事なので週次や月次で習慣づけたいと思います。
第7章 遊び――内なる子供の声を聴く
要約:遊びの中で独創性を育む、ストレス耐性を高める、仕事のスキルが向上する
精神は遊びを求めている
仕事と遊びの関係性を知る
メモ:個人的には特に目新しさは感じませんでした。Googleの例などはまた違うんじゃないかなと思う。
第8章 睡眠――1時間の眠りが数時間分の成果を生む
たっぷり眠ろう。そうすれば洞察力が高まり、発想が広がり、より少ない時間でより良い成果を上げることができる。
要約:よく寝て洞察力・判断力を高めることで成果が上がる
自分自身という資産を守る
私達の最大の資産は、自分自身だ。 自分への投資を怠り、心と体をないがしろにすると、価値を生み出すための元手がなくなってしまう。自分という資産を守らなければ、世の中のために働くこともできないのだ。 中略 気づいたのは、働きすぎるのはあまりにも簡単だという事実だった。活動的で向上心あふれる人にとって、自分を酷使するのは苦痛でも何でもない。本当に難しいのは、働きすぎないように制御することだ。
メモ:耳が痛い……。私も一日3〜4時間睡眠で仕事をしていた時期が半年くらいあって、その後不眠を患い体調を崩して今に至ります。睡眠時間が少ない時はハイになってるせいか全然イケてる気になるんですがゴリゴリ自分を削ってるだけでどこかで限界が来ると一気に体調崩すんですよね。
十分な睡眠が脳の機能を高める
1日の徹夜や1周間の4〜5時間睡眠によって「血中アルコール濃度0.1%分に相当する機能低下」が起こる
メモ:ちなみに"血中アルコール濃度0.1%分"は日本酒1〜2合呑んでほろ酔いの状態。仕事しちゃいかんでしょ。
「もはや疑問の余地はない。多忙なストレス社会のアメリカでは、睡眠が新たなステータスシンボルとなっているのだ。かつては根性なしとののしられたものだが――80年代には『ランチは負け犬のもの』『睡眠は子供のもの』と叫ばれていた――今では睡眠こそが優秀さの証であり、クリエイティブな経営者の必須アイテムなのである」
メモ:眠れば眠るだけ優秀になるという言葉を額面通り受け取るわけにはいきませんが、日本で睡眠の重要性が語られるようになったのってここ10年くらいじゃないですかね。そうすると20年くらい遅れてるのかな……。
第9章 選抜――もっとも厳しい基準で決める
「絶対にイエスだと言いきれないなら、それはすなわちノーだ」
要約:上記の一文に尽きます。。。
90点ルールを取り入れる
最重要基準をひとつ用意し、その基準にしたがって選択肢を100点満点で評価する。 ただし90点未満の点数は、すべて0点と同じ。不合格だ。こうすれば、60〜70点くらいの中途半端な選択肢に悩まされずにすむ。 90点ルールは、トレードオフを強く意識させるやり方だ。厳しい基準を設ければ、必然的に、大多数の選択肢を容赦なく却下することになる。完璧な選択肢が現れることを信じて、かなり良い選択肢を切り捨てるのだ。
明確で厳しく、そして正しい基準を採用する
チャンスを正しく選別するには
こんないい話は、今を逃したらもうないかもしれない。目の前に転がっているチャンスを逃すなんて、あまりにももったいない。 だが、簡単に手に入るという理由でそれを選んでいいのだろうか。これを選んだせいで、数日後にやってくる理想的なチャンスにノーを言うことにならないだろうか?
メモ:これはなかなかシビアでスパルタなお話。ほどほどで妥協せずに満足できる選択肢が出るまで切り捨てるというのはよほどメンタルを強くしないと厳しいと思う。
突然舞い込んできたチャンスを正しく選別するためには、次の3つのプロセスを踏むといい。
1. そのチャンスについて、記述する
2. 考慮するに値するチャンスの「最低限の基準」を3つ書き出す
3. 考慮するに値するチャンスの「理想の基準」を3つ書き出す
(中略)
すべて満たしているものだけが、考慮に値するチャンスだ。
メモ:考えてみると確かに「最低限の基準」は考えるけど「理想の基準」は考えたことがないかもしれない。
「これしかない」と思えることを選ぶ
私たちの目的は、やってもやらなくてもいいことを何十ページもブラウズすることではない。「これしかない」と思えることを、ひとつだけ見つけることだ。
メモ:選択の基準を厳しくすると、答えが絞られてくる。
感想
「見極める」ための土俵作りとして、
- 意図的に情報をシャットアウトして考えることに集中する
- 大局を見るための洞察力を養う
- よく寝て洞察力・判断力を高める
そして選択するための基準として
- 評価基準90%以下のものは全て切り捨てる
とバッサリ。
でも実際そんなバサバサ切り捨てるのって難しい……ということで具体的にどう切り捨てていくかについて、次のPART3 "捨てる技術"に続くようです。
読書メモ - エッセンシャル思考 PART3 "捨てる技術" - HYLOGICS
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