HYLOGICS

今後は各分室にコンテンツを移して、ここは雑記や暮らしを中心としたライフログ的な何かにしていく予定です。

「小説家になろう」で連載中のWeb小説『幻想再起のアリュージョニスト』が面白すぎて夜も眠れない件

ご無沙汰しております。

ここ暫く体調が芳しくないこともありブログをお休みしつつ「艦これやりながら仕事したりしなかったり」「艦これやりながら食事したりしなかったり」「艦これやりながら寝たり寝なかったり」していました。睡眠不足は良くないですね。

さて、最近またWeb小説を幾つか読んでいるのですが、その中でも『幻想再起のアリュージョニスト』がマイブームで時間泥棒この上ない状態になっております。数日前から読みはじめて先程ようやく二章を読み終えたところなのですが、面白くて区切りをつける場所に悩む割に延々と話が続いていくので終わりが見えないのです(読みながら寝落ちすることもしばしば)。恐ろしいことに現在掲載分の280万文字を超えても未だ更新中の作品であり、更新に追いつくのは何ヶ月先になるかわからないためまだ途中ではありますがこのエントリを書いている次第です。

(以下、Twitterに投稿した感想を一部修正して転載)

なつみさんおススメの『勇者のクズ』をカクヨムで読んだついでにWeb小説幾つか読んでは頭を抱えていたんだけど、以前からはてな界隈で某氏がステマしてるのを長らくスルーしてた『幻想再帰のアリュージョニスト』(カクヨムじゃない)が個人的に『オーバーロード』以来の大ヒット、脳天に薪割りダイナミックです。

検索してみたところ『幻想再帰のアリュージョニスト』は他者に紹介する際にそのサイバーカラテを用いた武侠ドラマとしての描写が『鬼哭街』、積層都市にオカルトとサイバーパンクを混ぜ込んだ世界観が『ブラックロッド』の系統としてそれぞれ参照されることが多いようですが、二章におけるサイバーパンクとオカルトをまぜこぜにした上でミームや文脈の呪力といった要素で世界観を改変してぶん殴る展開は実は川上稔の『エアリアルシティ』(オカルトとサイバーパンクが融合した書物の中の都市を舞台に悪魔や人間が言葉で書物=現実を改編して殺し合いをするメタフィクションの話)が最も近いと思います。

一、二章は義腕のゴロツキがサイバーカラテを武器に(異世界で)殺し合いをする話なのですが、凄惨なだけの話ではなく実は結構コメディ部分もしっかりしていて美少女達とイチャイチャする要素も。一部メタフィクションイデオロギーの域に踏み込んで説教臭くなる点や展開の落差が激しい点は人を選ぶ気はしますが、話の中で幾重にも重ねた伏線を解消していく筆致はお見事。ですが若干文章や展開が過剰な気もするのでやはり人を選びます。

個人的に気になってるのは真面目な展開に過剰な文章が延々続くので読んでて疲れる点でしょうか。たまに息抜きのパートや描写が入りますが、「これでこのシーンは(やっと)一区切りかな」と思ったら首根っこ掴んで「まだまだ行くよ!」と引きずられて行く感じ。あるいは、好物とは言え肉料理や揚げ物ばかり食べ続けて胃もたれするような。でも好物なので一息ついたらまた続きを欲してしまう業の深さたるや。

ちなみにカクヨムだと『誰にでもできる影から助ける魔王討伐』が面白かったんですが、個人的に気に入った『幻想再起のアリュージョニスト』『勇者のクズ』を含めたこの3者の共通点は「主人公がアウトローだけど実力者」だという点かなあ。あと例によって3作品とも異世界ファンタジーモノ(『勇者のクズ』は現代の東京を改変して魔王というヤクザと勇者というゴロツキが殺し合いをしている世界観なので異世界なのかというとちょっぴり微妙ですが)です。あ、『オーバーロード』もこの枠ですね。

(転載ここまで)

長々と書きましたが、個人的な印象としては奈須きのこ川上稔悪魔合体したところに古橋秀之をちょっぴり振りかけたような感じで、作中の言葉を借りると「すっごく頭悪い!もう大好き!」の一文に尽きます。

関連商品として個人的に超お気に入りでおススメしたい『エアリアルシティ』と『ブラッドジャケット』のリンクを貼ろうと思ったけど、Amazonには中古品しかなかったのでやめておきます。良い作品なのに絶版なのは残念だなあ。

鬼哭街 -通常版-

鬼哭街 -通常版-

アリス・イン・カレイドスピア 1 (星海社FICTIONS)

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